今回はゲート、表面処理をペンサンダーでやってみた話。私、ヤスリ掛けが苦手で塗装した後、つや消しコートをしても少し傷が残っていることが多々あり、これを何とかしたい。いや、ヤスリ掛け丁寧にやればいいだけの話なんだが、手作業はちと辛い
それで、数年前買ったけど、全然使っていないプロクソンペンサンダーの存在を思い出しました。当初からヤスリ掛け苦手だったので、コレを使えばラクにキレイにできるのではと6000円程払って買ったのを覚えていますが、いざ、使ってみると手作業の方が早いような気が?パーツへのあて加減がムズイ、削りすぎる!と私には向かない!文句たらたらで、使いこなす前に放置しました・・・
あの頃よりは上達してると思うし(多分)、今ならペンサンダーも使いこなせるのでは?そしてラクにキレイに仕上げて見せると!使いどころを考え実践してみることに。
実験としては下のような感じで、何番までならペンサンダー様の力を借りて傷が消えるかを試してみます
・つや消しコート仕上げ (細かなキズやヒケならわからない)
・サフを使わない (できるだけ塗膜でディテールを埋めたくないため)
・ヤスリ掛けの番手は2つまで (最初の番手は手作業、仕上げにペンサンダー)
ヤスリ掛けは全部ペンサンダーでやれよと思うかもですが、最初の番手は切削力のあるものを使うじゃないですか、その時にペンサンダーだと削れすぎちゃう恐れと既存のディテールを消しちゃうかもなので、ペンサンダーは仕上げのみにしたいのです
この後の記事は長いので、読むのめんどくさい人のために結論を書いておくと、ヤスリ600番→ペンサンダー1000番が傷も消えて表面もキレイという結果。興味ある人はこの先も読んでくださいね
用意するもの
ペンサンダー
プロクソンのペンサンダーです。数年前一度か二度使って放置していたもの。起動するか心配だったがしっかり動いてくれました。先端のヤスリを貼り付けるアーバーはくの字に曲がっているものが使いやすいです
パワーコントローラー
プロクソンのペンサンダー購入ならセットで買っておいた方が良いと、ネットの先人たちが口酸っぱく言っていたので購入。たしかにあった方が良い。素だとパワーが強くて削れすぎて加減がムズイので
今回はディテールを削るのを恐れているので最小パワーで行います。それでも手作業より圧倒的速さで削れますけどね
フットスイッチ
これはあってもなくても良い。足で踏むことにより、電源スイッチを入れたり切ったりするもの。このペンサンダー本体にスイッチがついているのですが、握り位置によってはスイッチ操作がしにくい。↓↓
先っちょで持つとスイッチを切る時に距離が遠くやりにくい。この位置で持ちたい人はフットスイッチを併用して足で操作しましょう
ちなみに私はこの位置で持っても違和感なくできたのでフットスイッチは使ってません。軽く当てる感じなのでこれぐらいの方がいいのかも
コンセントに差す時はフットスイッチを先→パワーコントローラーを差し、最後にペンサンダーの順。
ヤスリは神ヤス、400、600,800,1000番
この記事にたどり着いている人は知っているであろう、神ヤス!。最初に(400or600番)、仕上げのペンサンダーに(800or1000番を使ってやってみます。400、600は3mm厚。800、1000も薄めのほうがいいかもですが、手持ちがなく5mmで
ペンサンダーは曲面の処理が得意なので神ヤスとの組み合わせは抜群と有名です。
ちなみにカッティングタイプというペンサンダー特化の神ヤスも販売されています。両面テープ付き
両面テープ、メラミンスポンジ
今回使う神ヤスはカッティングタイプではなく両面テープ付いてないのでナイスタックの強力タイプを使いました。ズレることなく、かつ、キレイにはがせましたね。
・メラミンスポンジは目詰まりしたときの掃除に使います。ヤスリを少し擦るだけで一瞬でとれます。強く擦る必要はなく、なでるような感じでOK
プラ板で実験
ヤスリがけのパターンは下記の5パターン。これに塗装、つや消しコートしていって傷が消えるかやります。400→1000とか(笑)って思わないでください。ペンサンダー様の力をなめるなよ
・最初の番手は手作業→次はペンサンダーの順でヤスリ掛け
・400→600
・400→800
・400→1000
・600→800
・600→1000
はい!白いプラ板でやってみると画像だと全くわかりません。肉眼でみると最初に手作業400番でかけたところは多少傷がみえますね。600番台からはじめたものは、かなりキレイに表面処理ができています。
塗装後
傷がわかりやすいように黒で塗装してみました。角度を変えて光の当たり加減を変えてみてみます
あいかわらず、画像ではわかりにくいですが400→600番が一番キズが目立ちます。次に400→1000番です。400→800、600→800、600→1000がキレイという順。
つや消しコート後
ううっ!ペンサンダー恐るべし。どれも傷らしい傷が見えない。手作業で仕上げの時は1000番つかっても残る時があったのに。私が下手なのはわかるがこんなに違うのかよ。ペンサンダーで軽く押し当てただけやぞ
サフレスなのにどれも、良い感じですが目を凝らしてみてみると、一番キレイなのは600→1000番。当たり前か。次は600→800番、400→800、400→1000、400→600の順でした。
400→1000はキズ消えないだろうと思っていたのですが、ペンサンダーの高回転と神ヤスの性能なのか意外でした。これでサフ吹けば最下位の400→600番でも全然わからんでしょう。
ジャンクパーツでも実験
オリジンザクのヘッド半分。ゲート跡も少し残ってる曲面パーツのいい感じものがありました。一番きれいにできた600→1000番で処理していきます
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↑↑1000番まで処理しました。ゲート跡もなくなり全体が均一に処理できてるかな
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水性カラーで塗装しました。この時点で全然傷わからん。
⇩
最後はつや消し仕上げ。キレイなつや消しです。成形色が透けて・・・・今回はキズが消えるか表面処理の話なので気にしません。
まとめ
ペンサンダーはかなり便利で均一に処理ができておすすめですが、苦手なところももちろんあり、狭いカ所や平面(できなくはないが)なんかはペンサンダーで処理するのは難しい。曲面であれば時短にもなり処理もキレイなツール
・つや消し、サフレス仕上げなら手作業600番→ペンサンダー1000番かければ傷もなく、工程も少ない。時短、疲労軽減
・曲面での耐久性も高い神ヤスと組み合わせが良い。
・手作業で800、1000番かけても傷が残ってうまくいかないという人におすすめ
〇デメリット
・きれいな平面をだしたり、狭いカ所はやりにくくおすすめしない、すべてをペンサンダーでやるのはムズイ
・慣れないと削れすぎる、最初は失敗しやすいと思う。
・費用が高い。パワーコントローラーも購入すると9000円くらい
平面は別で手作業ヤスリ掛けで平面出し、1000番までした方が良いですね。神ヤスのみでも平面いけなくないですが、当て木をした方がよりキレイにできます。全てをペンサンダーで行う強者もいそうですが、適材適所があるのでそこは工具の持ち替えが必要ですね。
最近のガンプラはかなり出来が良いので600番からでも整形できたりしますが、古いキットは無理でしょうね。400もしくはそれ以下の番手からでないと難しそう。できないことはないでしょうけど。最近のキットの出来が良いので、元のディテールを生かしたい、傷をつけたくないとの思いで600番からはじめています。800番からでは傷がつきにくいですが切削力が足らないと感じます
みなさんもワクワクするガンプラ製作を!